シルクシャンタンのタイ

2016年8月9日火曜日

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◆仕様
大剣幅 : 8cm
表 地 : シルク
裏 地 : なし

これで通算7本目の制作になります。
最初に比べて随分慣れたもので、特記することもなく、まずまずの出来ですね。



ひとまずこれで3つ折りのタイは打ち止めですかね。
次からは、いよいよ7つ折りのタイを作ってみたいと思います。
日本では、「Sette Pieghe(セッテピエゲ)」と言われている作りですね。海外だと「7 Fold(セブンフォールド)」のほうが聞こえがいいみたいですけど。

セッテピエゲについては、また書き出すと長くなるので、今回は『シャンタン』について書きたいと思います。


節がいい味をだす

シャンタンと言えば、タイの写真を見てわかるように『節』が特徴的な生地です。
節が見せる表情はひとつとして同じものはなく、なんとも言えない良い味わいです。

シャンタンとは、縦に通常の絹糸、横に玉糸を使った織物のことを言います。
あまり聞きなれない『玉糸』ですが、シャンタンを織るうえで、この玉糸こそ重要な要素であるといえます。

そもそも絹糸は、蚕の『繭(まゆ)』から作られます。


繭は1本の 糸状に吐き出された繊維の塊で、その長さは1つの繭あたり1100~1500mにもなるそうです。
この繭はただ1匹の蚕が作るものですが、2~3%割合で2匹の蚕が共同で作る繭があります。これを『玉繭』と言います。
本来1本の糸で繭が生成されるところ、2本(2匹分)で生成されているため、糸を作る際にどうしても2本が絡まってしまい、太くて節が多い糸になってしまいます。この太くて節の多い糸が『玉糸』と呼ばれているものです。

滑らかなシルク生地には使うことができないため、昔はB級品という扱いだったようですね。
しかし、その不均整な糸を使うことで、他にはない深い味わいを出すのには、非常に有用な素材であるともいえます。

シルクといえど、シャンタンを使用したタイは、ほとんど見たことないですね。あまり一般的ではないということですかね。。。

もし仕事のなどの場で使うなら、がっつりシャンタンよりもバックサテンシャンタン(サテンとシャンタンのあいのこみたいなの)がいいかなと思います。
バックサテンシャンタンは、サテンのような光沢があり、シャンタンの節も程よく入っており、上品さの中にちょっとした遊び心があるようでよい雰囲気なんですよ。

バックサテンシャンタンでも1本作ってみたいところですが、シルクのバックサテンシャンタンってお店で見たたことないんですよね。。。
というか、シルク自体あまり見かけないうえに、あるのは服地用のものがほとんどで生地が薄く、そして高価。
生地のチョイスに非常に難儀してますね。。。

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