リネンレジメンタルタイ[クアトロピエゲ]

2016年8月24日水曜日

t f B! P L

素材:リネン
仕様:クアトロピエゲ / スフォデラート

芯地なし仕様のネクタイを作りました。
型紙もゼロから起こしてるので、完全オリジナルです。
改善点はあるものの、概ねうまくできたのではないかと思います。

しかし、セッテピエゲのつもりで作っていたのですが、どうやら勘違いしていたようで。。。



Sette = 7 Pieghe = 折り目

SettePieghe(セッテピエゲ)とは、イタリア語で「7つ折り」の意です。

セッテピエゲ仕様のタイは、芯地を用いないのが一般的です。
シルクの生地を折り込むことで芯地ありのタイと同様のハリを出します。
また、芯地を用いないため、ふんわり仕上がるのもこの仕様の特徴です。

セッテピエゲ仕様では、一般的な作りのタイの2倍近い生地が必要になるため、贅沢な仕様であると言えます。
それに加えて手間もかかるため、お値段はちょっと高くついてしまいますね。

左:一般的なタイの大剣の型紙。
右:今回作ったタイの大剣の型紙。

セッテピエゲでないにしても使用する生地の面積の違いは、一目瞭然かと思います。

折る回数が『7』だからセッテピエゲである

これ、非常に悩みました。
型紙を起こすために、セッテピエゲについて色々調べまわりましたが、今回のタイを作る前では以下の結論に至ってました。

・折った結果、『7つの面』ができる。


しかし、制作後にさらに色々見てみると、面の数ではなく「折った回数」のことを指すという記事があるじゃないですか。
それでいくと今回作ったタイは、「クアトロ(4)ピエゲ」になるわけです。


セッテピエゲについて、ふたつの解釈があるようでどちらを正ととるべきか、それを裏付ける記述もみつからないため、「TIE YOUR TIE(タイユアタイ)」の仕様を基準とすることにしました。セッテピエゲと言ったらタイユアタイです。
【TIE YOUR TIE】 とは
1984年にイタリアのフィレンツェにて、フランコ・ミヌッチ氏が創業したセレクトショップ。
氏の審美眼は、仕入れ先のブランドからも絶対的な信頼を得ており、各ブランドの最高品質の商品をラインナップすることがができた。
Pitti Immagine Uomo(年2回行われるメンズファッションの見本市 )でイタリアを訪れたバイヤーは必ず氏のお店に立ち寄り、品ぞろえや氏本人の着こなしを見て、次のトレンドとして発信するなど、その影響力は絶大であった。
現在、ミヌッチ氏は第一線を退いているようですね。
そのイタリア随一の洒落者であるミヌッチ氏が特にこだわりを持っていたのが「タイ」なんだそうです。
そしてタイユアタイのタイは、基本的にすべてセッテピエゲ仕様です。(7回以上折っているのもあるとか)
ですので、「セッテピエゲと言えばタイユアタイ」となるわけですね。

これはタイユアタイのタイではないですが、フランコ・ミヌッチ氏のオリジナルブランドのタイになります。作りは同じですね。

画像からはわかりづらいかもしれませんが、全部で7回折ってあります。

なぜ片側だけ折る回数が多いのか?と疑問は残りますが、今後は「7回折る」方針で作っていきたいと思います。

また型紙起こしから。。。
このクアトロピエゲの型紙ですが、何度も何度も書き直してようやくできたものになります。
勘所は押さえれてたので、以前より手間はかからないでしょうが、それでもしんどい作業だなぁと思ってしまいますね。
ただ、型紙がタイのすべてを決めると個人的には思ってるので、手を抜けない作業です。

折りを片側に寄せるかどうかは、ちょっと思案してみようと思います。


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